2022年08月30日

爆速給湯チャレンジ - その9 - 165秒機登場 - #Sub150 #FastBoilChallenge

このプロジェクトで使った試験機(アルコールストーブ)をヤフオク出品中です。
https://auctions.yahoo.co.jp/seller/tetk

3分切りを達成した Vol.8 機をそのままスケールアップしようとした試験機です。
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5mmΦパイプを10本、通気用孔も10個にしています。

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燃焼はなかなか勢いよく、たまにジェットが千切れ目になるくらい。(ただし点火後1分を越えたあたりからボヤっとした燃焼に陥ってしまいます・・・記事の最後の方で原因を探ります)

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結果は 2 分 45 秒(165秒)
前回より平均で5秒短縮となりましたが、短縮率がかなり悪いと思います。

これもパイプの詰め込みすぎに起因する現象のよう・・・。
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バスタブ内が沸点に達すると現れる現象です。端的に言うと「チムニー効果が薄れている」。通気口付近を観察すると、炎が内側へ引っ張られていません。穴の周りでボヤッと燃えている感じです。パイプ間が密で、空気の通過抵抗が大きくなって、上方へのエアの"抜け"が悪くなっていると考えられます。チムニー効果を加速するために"延長煙突"をかぶせてみると、通気口のぼやっとした炎がしっかり内側へ引っ張られます。同時に火力も凄いことに。

このあたりが難しいところですね。単純にパイプ数を増やすと別の問題が出てくる。通気口を増やしても、出口へしっかり誘導できなければ効果が発揮されない。パイプ数を減らして、チムニー効果を常に確保して、各ジェット速度を千切れるまで上げてやる・・・というのが sub150 への解かもしれません。

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2022年08月28日

爆速給湯チャレンジ - その8 - sub180秒機登場 - #Sub150 #FastBoilChallenge

このプロジェクトで使った試験機(アルコールストーブ)をヤフオク出品中です。
https://auctions.yahoo.co.jp/seller/tetk

Vol.5/6/7では、パイプの詰め込み過ぎによる各パイプへの加熱不足が見られました。これが課題と言っていたものの正体です。2重に配置したVol.5/6では特に外側のパイプからのジェットが弱く、あまり仕事してない印象すらありました。Vol.7は13本のパイプを横並びに配したので、パイプ間の差はありません。しかしパイプのポテンシャルを引き出しているとは言えないものでした。

このVol.8ではパイプ数を減らしました。減らした分はパイプ径を4mmから5mmに太くして気化量を確保しようという発想です。そしてパイプの外周側へもしっかり加熱できるよう中央寄りに集め、さらに外壁にチムニー型のような通気口を穿ちました。

5mmΦパイプ X 8 本、0.7mm ジェット X 2 / パイプの合計 16 ジェットです。
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効果はテキメンで、トルネードもかなり高く上がります。
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複数回の計測で、2分40秒〜50秒に入ってます。いよいよ 2分台、sub180 突入です。
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結果は 2 分 50 秒(170秒)
トルネードでsub180達成です。


さて、ここで重要なことを発表します。
ジェット炎の火力を通気制御で調整できる

パイプジェットとチムニー型似の筐体を組み合わせると、通気孔の開け閉めで火力を調整できるのです。これは新発見ですよ。すでにプロジェクトと並行して試作機を作っていますが、昔チムニージェットで火力調整に挑んだ時よりずっと広い調整幅が実現できています。

ジェット孔を塞いで火力調整なんて言ってるのはつまらないでしょ? トルネードはトルネードのまま強弱できた方がずっとずっと面白いでしょ? ・・・と、大風呂敷を広げる・・・(笑) 自分へのプレッシャーでもあります。



とりあえず本テスト機は、ジェット可変式の空き缶アルコールストーブが製作可能なことを実証した記念碑的なモデルです。

爆速給湯チャレンジなんていうバカな企画もやってみるもんですねー。このチャレンジのお陰で発見できた♫ 
「チムニー型(あるいは低加圧サイドバーナー)アルコールストーブのような通気口を持つ筐体とパイプジェットの組み合わせでジェット炎の火力を調整する」
っていうのが私の発見とアイディアです。習作はいくらでもどうぞ。でもフィードバックをお願いしますね。楽しいストーブを作っていきましょう。
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2022年08月22日

爆速給湯チャレンジ - その7 - 180秒機登場 - #Sub150 #FastBoilChallenge

このプロジェクトで使った試験機(アルコールストーブ)をヤフオク出品中です。
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Vol.5/6でパイプを14本も詰め込むという暴挙(笑)に出ました。ジェット数を増やせば強くなるだろうという単純な発想です。実はもう1台同じパイプ配列でジェット向きを変えた物もあるんですが、給湯試験をやりませんでした。試点火を一見しただけで性能悪そうだったんですよ。

まあVol.5ができた瞬間に、パイプの詰め込みによる弊害が判明してしまったこともあるんですけどね。配列のせいで全パイプへ均等に熱が伝わらんのですよ。

そこでVol.5/6は2重だった配列を完全パラレルにしたストーブを製作。ルックス完全無視なんて吠えてたけど、やっぱり渦が好きってわけでトルネードだけは実現しようと主旨変え致しました。パイプを14本ブッ込むつもりで作業したんですけど、13本しか入らなかった(笑) というわけで 13 パイプ 26 ジェットです。
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26ジェットともなると流石に高くまで火が登ります。
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何度か計測しましたが、175〜180秒に収まっています。sub180と言っていいかな。(撮影は一回で、上から撮った動画ファイルが壊れてました。証拠は音で許してくださいませ。)
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結果は 3 分 00 秒(180秒)
トルネードなのに 180 秒。やったね。

このプロジェクトを始めた時、3分切りはそれほど難しいハードルではないだろうと思っていました。既存技術の延長線上で十分可能だと。見てくれは置いといて、まあ達成できてホッとしました。

アルコールストーブで火力追求していくと、3分が大きな壁になると感じています。もちろんストーブ径を広げれば容易になるでしょうけど、あくまで飲料太缶ベースに拘ってますから、ここから先は何かブレークスルーが必要ですね。
まあ何の目論見もなくこんな事は書きませんから、今後も期待していてくださいな。








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2022年08月18日

爆速給湯チャレンジ - その6 - #Sub150 #FastBoilChallenge

Vol.5では14パイプ14ジェットを、一本のトルネードへ炎を集束しました。見た目が派手で格好良さげな炎になったと思います。ただし実火力性能は別で、2010年のパイプ/ウィックジェットの試験では、一本へ収束させるより複数の火柱にした方が強くなる結果を得ていました。

そこでVol.5と14パイプ14ジェットなところは変えず、炎を4本へ分割して試験します。
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実際の炎の様子はこんな感じ。
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パイプの配列が気持ち悪いだけでなく、炎の形も楽しさとは無縁になってしまった・・・。

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結果は 3 分 15 秒(195秒)
トルネード版より 15 秒短縮できました。ベンチマークのeFREVO 7ジェット版から 1 分以上速くなっています。200秒切り達成、そしてsub180まであと15秒です。

でも何だかなあ・・・。はじめに「炎の美しさもこの際無視」なんて息巻いてたけど、やっぱり見て楽しい炎が良いよねえ。両立できたら凄いよなあ。分割炎柱は最後の奥の手に取っておいて、しばらくはトルネードに拘っていくかなあ。



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2022年08月13日

爆速給湯チャレンジ - その5 - #Sub150 #FastBoilChallenge

前回の Vlo.4 では 7 本のパイプにそれぞれ 2 個づつのジェット孔を開けて、計 14 ジェットで 4 分切りまで行きました。

単位時間あたりのアルコール消費量を増やせば火力が上がる・・・と基本的には考えています。では限られたサイズの中でどう増やしていくか?・・・が一つの課題です。そこでパイプ数を 14 本まで増やす配列を考えて実装してみました。
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パイプ数倍増の効果を確かめるために、まずは各パイプ 1 ジェットで試験します。
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見た目の炎はなかなか勇ましくてカッコ良い。

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結果は 3 分 30 秒(210秒)
シングル版より 20 秒、ベンチマークのeFREVO 7ジェット版から 50秒 の短縮となりました。3分切りの姿を確実に視界に捉えた感じですね。しかしパイプ倍増の割には短縮率が小さいのも事実。その理由・原因は判っているつもりですが、そこはまだあえて手を付けずに次の実験に移ります。



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2022年08月05日

爆速給湯チャレンジ - その4 - #Sub150 #FastBoilChallenge

高性能でラグジュアリーなアルコールストーブをヤフオク出品中です。

前回の 7 パイプで 1jet / パイプー計 7 ジェット版を、ツインジェットにしてジェット数を倍化しました。2 ジェット / パイプー14ジェット版のアルコールストーブでトライです。

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一本一本のジェットの勢いが、シングル版より劣る感じがする。気化量と内圧の関係がここでもありますねえ。

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このストーブも 8 cm 高五徳の方が良い成績でした。

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結果は 3 分 50 秒(230秒)
ようやく 4 分切り。シングル版より 25 秒、ベンチマークのeFREVO 7ジェット版から 30秒 の短縮となりました。まだ距離はあるものの、3分切りが小さく見えてきた感じがします。





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2022年07月30日

爆速給湯チャレンジ - その3 - #Sub150 #FastBoilChallenge

eFREVO 14 ジェットは結果的に失敗でしたが、気化量のヒントを得ました。eFREVOで気化量増を図っても、それはファインチューニング/最適化の範疇を出ず、抜本的な解決策にはならないと思います。

そこでパイプの数だけ気化量も増やせていけるパイプジェット・アルコールストーブに活路を見出そうとしています。まずはeFREVOのときと同じジェット数で様子を見ます。太缶サイズだと7パイプがちょうどハマる感じですね。斜めに開けたジェット径は0.8mmで製作しています。
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そういえば個人の方や南半球のブランドが、パイプ配置をまんま真似て売ってますねえ。パイプの配置なんてとっても自由度が高いものだから、せめてそこくらいはオリジナリティを出せよって思いますよ。

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私の作り方だとジェットが長く(強く)なるので、CHSの時より高い8cm五徳のほうが良い成績になりました。

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結果は 4 分 15 秒(255秒)
ベンチマークのeFREVO 7ジェット版の5秒落ち。本燃焼までの起動時間の差が出ていますね。それとeFREVOは0.7mmジェットでしたから、0.1mm太い(その分噴出量が多いハズ)こっちの方が効率的には少し悪いようです。やっぱり CHS ってかなりバランスに優れていますね。




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2022年07月23日

爆速給湯チャレンジ - その2 - #Sub150 #FastBoilChallenge

特に最適化せずいつも通りに作った 7 ジェットの easyFREVO アルコールストーブが、まあまあの成績を残しました。これに気を良くしてジェット数を倍加して火力アップを図ろうと 14 ジェットでトライ。

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15 クリース 14 ジェット

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試運転のときから「ん?」って感じてたんだけど・・・

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結果はまさかの悪化4 分 50 秒(290秒)
ベンチマークの7ジェット版から30秒も遅くなってしまった。

データや観察から「気化量がジェット数に対して不足している」と考えられる。

孔数が増えたことにより、フープ内圧が上がらずそのままジェット出口へ向かってしまっている様子だ。余剰気化ガスが液溜まりにブローバックする現象も見られない。7ジェットに比べて一本一本のジェット炎が短い ー つまりジェット速度が低く、単位時間あたりの燃料消費量が少ないようだ。

今回製作したeFREVOのクリースは15本で、それぞれのクリースも浅めに作っている。その結果、隙間少なめ(内外壁の密着度が高い)で気化量が十分でなかったと思われる。クリースを18本で深めにすればある程度気化量を増加させることが可能。それでも14ジェットは多過ぎるかも。8〜10ジェットなら4分切りまで持っていけると思うけど、3分台前半は難しいだろうなあ。

eFREVOでのチャレンジはここまでにしよう。これ以上やってもeFREVOの最適・最大化プロジェクトになってしまうんで、それは皆さんにお任せしますよ。

eFREVO を含む CHS ってかなりバランスに優れていたんだと再認識した試行でした。



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2022年07月22日

爆速給湯チャレンジ - その1 - #Sub150 #FastBoilChallenge

挑戦のスタートにあたり、ベンチマーク ー 基準データを得ておこうと考えて、CHS型の中でも立ち上がり最速で火力も強い easyFREVO アルコールストーブを試した。

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いつも通り 15 クリースで 7 ジェット。孔径は 0.7mm。

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30ccの燃料を投入して、本燃焼まで着火から3秒以内。やっぱり速いねえ。

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結果は 4 分 20 秒(260秒)
4分台前半は、アルコールストーブとして結構速い部類に入ると思う。5分以上かかってると「遅え〜」って感じるのですよ。

ジェット数を8にするとか、孔径を0.8mmにするとか、クリースを4〜6本増やすとかすれば、1〜2割の改善が可能だと思う。多分4分切りまではできるかなと。それでも3分切りには遠いので、ちょっと極端な方法を今後試していきますよ。




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2022年07月16日

爆速給湯チャレンジ ー 2分30秒切りを目指して ー #Sub150 #FastBoilChallenge

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「アルコールストーブは火力が弱い」なんてことを、たまに見聞きします。たしかにマスプロ製品とか、不完全な自作品だとそんな傾向がありますね。使い勝手だったり、燃焼効率だったり、重量だったりのバランスを考えると、現状に落ち着いていくのかなとも思います。

そんなバランスを無視して火力だけに的を絞ったアルコールストーブがあってもいいじゃないか!? 元々私のストーブはピーキーで火力重視傾向が強いんだから、その個性を突き詰めてやろうじゃないか。炎の美しさもこの際無視。というわけで爆速給湯チャレンジを実行します。
もちろんチャレンジャー大募集ですよ。私のアイディアは限られてるんで、いろんな方に挑戦してもらって、その結果アルコールストーブの世界が広がれば良いなと思っています。

ルール
  • ストーブのサイズは太缶の直径66mm、高さは50mm程度までとしましょう
    大きければ大きいほど火力を上げられるでしょうけどね
  • ストーブの重さは不問
    ULである必要は無しにしましょう
  • ストーブの燃焼形式/方式も不問
    ジェット/非ジェット/密閉/開放/触媒などなんでもござれで
  • 五徳は何でも可
  • 風防は無しで計測(輻射熱を除外するため)
    ストーブ単体の火力を見ましょう
  • 必要なアルコールの量は制限無し
    燃費/効率なんて無視しましょう
  • 無風の屋内で計測可
  • 計測は 13℃ 400ml の水が点火から沸騰するまでの時間
    1℃違うと結果が結構変わるので重要なポイントです
  • 使用するクッカー/ポット/ケトルは何でもあり
    ヒートエクスチェンジャー付きでも良いですが、無しの場合のデータも公表してくれるとわかりやすいですね
アルコールストーブの火力は、基本的に単位時間あたりの燃料消費量に比例して上がります。太缶サイズでどれだけ燃料消費率(燃焼効率)を悪化させられるかがキモとなるんじゃないかなと想像してます。

アルコール燃料そのものが持つ熱量って他の燃料に比べて低いです。他の燃料と混ぜるなんて技も無いことは無いけと、そこまでしてしまうと"アルコールストーブ"と呼べなくなってしまうんで、混ぜるの禁止です(笑)。

私は表題にも書いた「SUB150」、150秒・・すなわち2分30秒切りを目指します!

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2022年07月02日

Capillary Hoop Stove - Universal with Built-in Pot-Support

同じものをヤフオク出品中です。

CHS-U に開閉式のポットサポートを組み込んだもの。今までとんでもない数のアルコールストーブを作ってきたけど、自分で出かける際のファーストチョイスはいつも同様なモデルだ。
前に作ったものは"コの字"型の五徳形状(曲げるのが簡単なのよ)だから、シェラカップのような底面直径が小さいとちょっと怖かった。そこで今回はOptimus/Primus/Radiusの灯油ストーブみたいな形状にして安定化を図ることにした。
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鋭角じゃなくてアールをつけて曲げてあるとなんか可愛く見える(笑)

五徳を畳むこともできる。
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燃焼はもちろん集束炎のCHSなんでクッカーを炎が包んでしまうこともない。
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そういえば最近いろんな名前で集束炎のストーブが出てきているね。中には丸パクリのものもあるけど。
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近日中にヤフオクへ何個か出品します。

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2022年05月02日

ピルケースで炎がカッコいいアルコールストーブを作る

ホームセンターや100円ショップでも売られているアルミ製ピルケース。これにただカーボンフェルトを詰めただけのものが「アルコールストーブでござい!」と売られていますね。CFの特性を活かしてないと思うけど、それが好きでたまらんという人もいるのでしょうね。それはそれでまったくもってOK。好きなストーブを見つけられたことは素敵なことです。
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ワタクシ的には単にユラユラ立ち上るだけの炎ってツマラナイ・・・やっぱりジェットでしょっ! ってことで製作したのがコチラ。
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ただの副室加圧/オープンジェットじゃ期待外れと言われそうだから、毎度おなじみ気化ターボ式副室加圧で内炎トルネード仕様にしてみた。

内壁にはウコン缶を採用。
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底の抜き方やクリース加工は過去動画で紹介してるんで探してください。
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ウコン缶の材質って加工しにくいから好きじゃないんだよね。

主室開口は直径 36mm とした。立ち上がりを速くしたければ(ただし燃焼時間は短くなる)38mm までなら広げられる。2mm の違いで10秒以上短縮できるはず。
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ジェット孔は 0.8mm X 7 としたけど、これはお好みで。ピルケースの蓋の厚みだけでジェットの角度付けをするのは難しいと思う。よく知られた手法でジェット孔の裏側に盛り土するといいよ。

内壁とピルケースの蓋をJBウェルドで接着。隙間を埋めるのと動いてしまうのを防ぐためです。youtubeとかインスタでよく見かけるオープンジェットの作例って、8割以上が密閉不足で副室の圧が逃げてしまっている。隙間を塞ぐだけでグンと性能アップしますよ。
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最後に蓋と身を合体させるんだけど、スクリューの部分に密閉性は無いです。液体ガスケットを塗って密閉させましょう。忘れると合わせ目から盛大に炎が吹き出るよ!
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実際の燃焼は動画を見てもらうのが早いです。

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2022年04月21日

お気楽キャンプのお供用

キャップのできるトルネード・パイプ/ウィック・ジェット・アルコールストーブ with 組み込み型ポットサポート
Cappable Tornado pipe/wick Jet Alcohol Stove with built-in pot support

2019年10月にも五徳を組み込んだタイプを作りました。あの時はポットサポートの取り付け方を思い付いてそれを具現化するのに一生懸命だったんですよね。デキにはもちろん満足してるんだけど、唯一の難点が手持ちのクッカーへ収納しようとすると無理やり押し込むような感じになってしまうことでした。
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そこでかなり以前からやっていた取付方法でリメイクしたというわけです。でもだいぶ材料関係で苦労しましたよ。

2mm 径のステンレス丸棒を切って曲げてポットサポートにしているんだけど、近隣のホームセンターからは綺麗さっぱり消滅しているんですよ。世界的鉄鋼不足の影響がこんなところにも!?
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以前数十本単位で購入してたショップそのものがなくなってるし、1m モノの選択肢がホント減ってしまった。

また前回ウィックに採用したケブラー糸の手持ちが枯渇してて、今回はハンダ吸取線ーつまり銅網線ーを採用。ケブラー芯の性能は申し分ないけど赤(黄)火が目立つのがちょっとな・・・と思っていたのです。もしハンダ吸取線を使って模倣しようとされるなら、パイプへ入れる前にアルコールまたはガソリンに浸してフラックス(松ヤニ)をしっかり抜いておきましょうね。
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姿かたちや燃焼の様子はyoutubeで見てください。


仕様:
最大燃料容量 : 45cc
燃焼時間   : 16分45秒 @ 無負荷
給湯時間   : 6分20秒 @ 400ml 13℃
重量     : 60g
高さ     : 87mm

製作用備忘録:
缶底切断 : 16mm
缶上切断 : 58mm
パイプ  : 4mmΦ 0.5t
パイプ切断: 90mm
ジェット孔: 0.7mmアングル0.8mmストレート
ブラケット: 30mm X 24mm
       ネジ穴間隔:22mm X 16mm
ステン棒 : 2mmΦ
       140mmカット
       上側は40mmから曲げ始め
       中間は80mm(下から60mm)から曲げ始め
       底側は25mm

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2022年04月12日

自己空冷機能付き密閉加圧型アルコールストーブ

Center Air Vent Pressurized Jet Adjustable Alcohol Stove ・・・実験/研究の備忘録。

ストーブ中央に通気孔を持たせ、下から吸い上げた空気によって内壁を冷やす仕組み。
@ストーブ本体温度が上昇して内圧が高まるとジェットの勢いが増す
A同時に通気量も増加するため空冷効果も比例して大きくなる
Bその結果単室加圧(密閉加圧)型の悪しき宿命でもある熱暴走への耐性が高くなる
簡単に言えば熱暴走し難い単室加圧型。

構造的には2010年頃に発表したチムニージェットと同じ。ジェット孔の位置を内筒から外周部へ変更しただけ。

密閉加圧型のアルコールストーブで火力調整が可能なものは、やはり12年前に発表したものと同じ。

火力調整というより、熱暴走のし難さをコントロールするものと捉えてもらったほうが良いと思う。そもそも密閉加圧で弱火を作り出すのが超難しいのですよ。

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2022年01月09日

オイルボトル缶で作る世界最速サイドジェットバーナー・アルコールストーブ

少し前の車検の際に空になったボトル缶をもらってきた。

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都合の良いことに外径が53mmで細缶と同じ。0.2mm程度の肉厚で内径が細缶よりだいぶ小さくなる。後々これが原因で、内壁のクリースをいつもより深く刻まねばならなくなって苦労するのだが・・・。この缶の特徴を活かしたストーブをしばらく考えていて、結局以前も作ったことがあるCHSサイドバーナーをリメイクしてみた。

缶が肉厚ということは
  • 薄い飲料缶で作るより重くなる
    • ストーブ単体が重くなるならポットサポート(五徳)不要にすれば相殺される
  • 薄い飲料缶より丈夫
    • ラフに1kg以上のクッカーを置いても凹まない
  • ジェットの角度をつけやすい
    • 既存サイドジェットは真横噴射で非効率的だったけど、斜め上向き噴射で改善できる
  • ストーブが重い = 起動が遅くなる (ストーブ全体の温度が上がり難くなるから)
    • 主室の開口径を大きくして対処しよう
    • 開口径が大きいと燃費が悪化するけどポットを載せてしまえば無視できる
  • 加工が大変
    • これはこの際忘れてしまえ
・・・というわけで出来上がったのがコチラ。
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重さも 19g なら十分軽いでしょう。
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肉厚缶だからトップの縁を折り返すなんて不可能。実用的にリベットなんて不要で嵌合させただけでOKなんだけど、燃焼でインナーがコンマ何ミリか浮き上がってしまうのが我慢できなくてリベットを打った。リベットも2本で十分なんだけど見栄え的に3本とした。

CHS型なんで、着火後少し息を吹きかけてやれば10秒以内にジェット噴出が始まって、即クッカーを置くことができる。ガレージメーカーの直載せタイプでこんな芸当ができるストーブは存在しない。

肉厚なアウターのおかげでジェットの向きもかなり改善されていると思う。
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こっちの方がわかりやすいかな。
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ジェット穴にしっかり角度がついてるでしょ。飲料缶じゃ無理です。
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最上部の三角溝は、内圧を逃がすために重要なものです。省略しないで必ず大きめに加工しましょう。

真似て作ろうとしても多分寸法通りじゃダメで現物合わせが必要になると思うけど、一応参考までに。
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トップとインナーはJB-Weldで接着した方が良いです。
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サンフラワー!
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最後に動画をどうぞ。

posted by tetk at 14:24| Comment(0) |  アルコール沼 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年12月26日

Road to Super Penny Stove その 4

昨年版に続けて今年も懲りずにやっております。ふと思い付いたアイディアを試してみるというものですがね。

世界で一番予熱が簡単で早いペニーストーブかな。



2020版は基本的にCHS構造を組み込むイメージだったんで、内部はかなり複雑だし、作るのがやっかいだし、プレヒートで熱くしなけりゃならないパーツも多くて・・・というものでした。今年のアイディアはホント簡単で、動作的には単室加圧型。種明かしはしませんけど、基本的には誰でも作れるんじゃないかな。

良くなった箇所もあれば後退してしまったところもあります。単純な既存ペニーストーブ(単室加圧)よりマシだけど、氷雪の上では使い物にならないと思われます。

来年はまた新しいアイディアを考えつけるかなあ・・・。
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2021年08月06日

カーボンフェルト式アルコールストーブを通気量を制御して火力調整する

カーボンフェルトがアルコールストーブに応用できることを、現FREELIGHT代表のMLVさんが発見し、JSBさんと共同で様々な研究・実験が2000年代に行われました。お二人によってそりゃもうしゃぶり尽くされた感すらあります。
最近はいくつものフリマサイトでアルミピルケースにCFを入れただけの物が出されてますね。本家FREELIGHTではトリニティーワンとして五徳まで含めたシンプルの極み的な製品がリリースされています。

CF式ストーブの火力は、CFが空気に触れている面積=燃焼面のサイズで決まります(これもMLV/JSB両氏の研究で明らかにされました)。火力調整は燃焼面積を変えてやれば良いわけですね。例えば筒状の容器にCFを丸めて詰め込んでおいて、CFを筒から引っ張り出したり引っ込めたりするのが最も簡単です。オイルランタンの芯の出し入れで光量を変えるのと全く同じと言えば想像しやすいでしょうか。
normalCF.jpg
CF芯の露出量を変えると火力も変わる。でもクッカーが載った燃焼中に実行するのはほぼ不可能。

私も習作でその手の仕組みのストーブを試しましたが、燃焼中のCFの出し入れが熱いし危ない。片手でストーブを押さえてもう一方の手でCFを上げ下げする・・・しかもクッカーが載ってる・・・現実的には無理じゃないかと。あとは燃焼面に蓋を被せて面積を変えるなんてやり方も見受けられますが、やはり火傷の可能性が高い。

それでチムニー型火力可変式アルコールストーブのように、通気量の増減で火力を変化させられないかと試行錯誤したのが、今から10年前の中央通気型カーボンフェルト火力可変アルコールストーブでした。

CFストーブ本体中央を通気させるセンターエアベント方式は世界初だったですね。そして通気量を変化させて火力を可変することにも成功しました。


私の場合、製作難易度が高くても現場での使い勝手を優先したい(それと見た目もね)。10年前の磁石式もアイディアとしては面白かったと思いますが、素手で触るにゃ熱すぎる。
そこで最近チムニー型リメイク版でもやったダブルクリップを利用した方法で作り直してみました。



はっきり申し上げて製作は面倒だし難しいです。面倒なこういう物こそフリマとかで売ればいいのにって思ってしまう(笑) ぜひ夏休みの工作にトライしてみてはいかが?
posted by tetk at 08:48| Comment(0) |  アルコール沼 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年07月02日

【検証】副室へスチールウールを詰める意味はあるか? その3

ざっくり言うと、アルコールストーブの火力は燃焼時間が短い方が高く、長く燃えるヤツは弱いです。その意味で火力の強い方から順に

D: CHSスタイル気化ターボ
C: スチールウール横向き
B: スチールウール縦向き
A: ノーマル型

となります。スチールウール版はなぜか40cc時に逆転現象が起きていますが・・・。
Still0702_00000.jpg

graf2s.jpg

グラフにするとホント微々たる差ですね。この燃焼時間は点火時からのものですから、本燃焼している時間を割り出すと最大でも1分程度となりました。

A: ノーマル型         10分15秒 = 11分25秒−70秒
B: スチールウール縦向き    9分38秒 = 10分32秒−50秒
C: スチールウール横向き    9分13秒 = 10分11秒−48秒
D: CHSスタイル気化ターボ   9分14秒 = 10分00秒−36秒

火力がおよそ1割向上したというところでしょうか。この1割のために労力をつぎ込みますか?

最大火力時のジェットの大きさにさしたる差は見られません。だから1割程度の差しか生まれなかったんですけどね。
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それよりも面白い現象がスチールウール版 2 種(BとC)に見られました。
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燃焼終盤に差し掛かると、最大時より明らかにジェットが弱くなっています。主室内燃料が少なくなると、副室内の沸騰状態を維持して気化させるパワーが不足してくるようです。温度を維持しなければならない質量がスチールウールの分だけ増えているのですから当然かも知れません。

結論
オープンジェットの副室へスチールウールを詰めると、ノーマルとは少し違いがある。しかし詰める意味(差)はあっても意義(成果)は無いと私は思います。

CHSスタイルの気化ターボは、全高が低く副室の体積が大きいと効果を発揮しにくい。(だから本家CHSはフープ状の小さな副室にしているのです。さらに油面と内壁上端との距離が大きい方が良いのです。)


posted by tetk at 21:17| Comment(0) |  アルコール沼 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年06月30日

【検証】副室へスチールウールを詰める意味はあるか? その2

副室の中身だけ変えたアルコールストーブを4個作って燃焼試験をしていきます。
IMGP5282s.jpg

チェックしたのは 2 点
1. 点火から本燃焼に至るまでの起動時間
2. 点火から終了までの燃焼時間
(火力は燃焼時間の長短を見れば強弱の判断ができる)

これを燃料の量を変えて、それぞれ3回試験して平均値を出しました。
1. 10cc
2. 20cc
3. 30cc
4. 40cc

動画は 40cc のケースを撮影したものです。
Still0627_00000.jpg

点火と同時にストップウォッチをスタート。
Still0630_00001.jpg

起動時間。
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動画中でジェット炎が噴出し始める秒数と、テロップで入れている秒数が少し違います。テロップには3回の平均値を入れているからです。

起動時間についての考察
スチールウール版はノーマル版より確かに早くなっています。早くなっていますが入れた甲斐があったと言うほど劇的な向上を見せているわけではありません。この程度ならノーマル型の主室開口径を直径で数ミリ大きくすれば埋められてしまうくらいの差です。

またスチールウール版 2 種類の順序についての結果は、私の予測と異なりました。わずかですが縦方向を横方向版が上回る結果になっています。
しかし、これは繊維の方向性に起因するものではないと考えています。ご自身で製作してみれば理解できるはずですが、横方向版の方が詰め込んだスチールウール量が多いのです。つまり繊維間の密集度が上がって毛管現象がより発生しやすくなったのではないかと。厳密に詰め物の質量まで同一にすべきでした。(追試はやりません。)

CHSスタイル気化ターボ版は、ノーマル型の約半分の起動時間でした。私としてはあまり良くない成績だったと思います。全高を少し低めに作った影響です。この結果から、背が低めのオープンジェットにとってCHSスタイルの気化ターボ効果は限定的と言えると思います。

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posted by tetk at 11:11| Comment(0) |  アルコール沼 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年06月29日

【検証】副室へスチールウールを詰める意味はあるか? その1

極々一般的なオープンジェット/副室加圧型アルコールストーブの副室へ、気化促進目的でスチールウールやグラスウールを詰め込む作例を見かけることがあります。私自身10年くらい前に試しましたが、違いを感じられないと判断していました。その頃は工作精度が現在より低かったせいもあるかもしれませんが。

今回はスチールウールの有無以外をすべて同じ条件にして、きちんと検証してみようと思います。

なお、ペニーストーブ/単室加圧型に詰めるケースは検証できません。火だるまプレヒート次第で大きく結果が変わってしまうためです。誰かプレヒートの方法を均一にする術を知りませんか?
単室加圧はそもそも燃料全体を沸騰させなきゃ本燃焼に至らないので温度を上げなきゃならん内包物を増やすのはデメリットと思うし、本燃焼移行後もただ熱暴走しやすくしているだけなんじゃないかと考えてますけど。

さて、検証ストーブは次のとおり;
IMGP5281s.jpg

A: 極々一般的な副室加圧型(内包物なし)
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B: スチールウールの繊維の方向を縦向きに詰めたもの
specimenB.jpg

C: スチールウールの繊維の方向を横向きに詰めたもの
specimenC.jpg

D: CHSスタイルの気化ターボ
specimenD.jpg

内壁は細缶を使って継ぎ目と隙間に違いが出ないようにしています。特定の太缶との組み合わせならぴったりフィットするんですよ。

BとCの違いはスチールウールの入れ方です。目的が気化促進ですから、繊維に沿ってアルコールが上へ昇りやすくなるんじゃないかと思ってB:縦方向版を作成しました。作業性ならC:横方向に詰めた方が断然簡単です。結果はちょっと予想と違ったんですが、その考察は後ほど。

D:CHSスタイルは単に比較用です。これも予測を下回ったんですがその考察も後ほど。

続きます。
posted by tetk at 14:01| Comment(0) |  アルコール沼 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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