剛火力で見ても楽しいストーブが好きなので、燃料消費率とかを二の次にしてきました。でもここらで一つ、あまり火力を犠牲にしない範囲で長く燃焼するタイプでも作ってみようかと。簡単に実現するならカーボンフェルト・ストーブで燃焼面積を狭くすれば出来てしまうけど、それじゃ何も新しくないしチャレンジじゃないしつまらない。だから加圧型のジェット炎は譲れない(笑)。
開発方針
- ジェット噴出型の炎
- 予熱不要(あっても安全で数秒)
- 30ccの燃料で20分燃焼
- 13℃ 400mlの水が10分で沸騰
- 使用素材の耐熱温度を厳守
こうやって書き並べてみるとけっこう夢物語みたいだな〜(笑)
ジェット炎ってことは加圧されねばならないわけで、噴出が始まるまで予熱が必要。その時間が圧倒的に短いのがパイプ(ウィック)ジェットだ。
その一つであるHoop Stoveからウィックを廃して生まれたのがCHSだけど、起動した後でバスタブに蓋して無駄燃えを抑えるというのは、面倒だしひっくり返す危険性も高いので今回は却下。開発のベースをパイプジェットの高効率化に置いて進めることにした。
ここでパイプジェットの動作をおさらい。
- パイプの中へスチールウールなどのウィックを詰めて、パイプ端を燃料に浸す
- バスタブ炎がパイプを熱して、ウィックで吸い上げられた燃料が気化
- 気化した燃料がパイプに開けられたジェット孔から噴出
バスタブ炎が無ければ気化が推進しない。バスタブ炎に代わって噴いた炎で自身を再加熱するのがパイトーチのようなコイルジェットだ。ただしコイルジェットにはいろいろ問題がある。
密閉型コイルジェットの問題点
- 燃料注入時にジェット孔から燃料が溢れ出てくる。
タンク内の空気の逃げ場がジェット穴しか無いせいで、燃料に浸ったパイプまたはウィックを通して溢れてくる - 燃焼時にもジェット孔から燃料が溢れ出てくる。
タンク内の燃料の温度が上昇して内圧が上がると同様な現象が発生する - ジェット炎がアルミパイプを直撃すると溶ける(弱い炎だと溶けない)。
融点の高い銅パイプは材料の入手性が悪くなるし、そもそもJB-Weldの耐熱温度を軽く超えている
これら問題点を回避するために、以前はコイル下に遮熱皿を置いたりコイル〜タンク間の距離を取る対策を採った。しかし実はそれでも不十分で、個人的意見じゃコイルジェットに未来は無い(笑)

とまあこんなわけで、コイルジェットの自己余熱方式を参照しつつ、パイプジェットの無駄燃えを極力排除する方向で試行錯誤が始まるのでした。
つづく
吸い上げノズルをアルコール面よりも高い位置にし、減圧やヒートブリッジ効果のある金属メッシュ製のウィックでも同様の問題は残ると思われますか?
PiTouch style Alcohol Stove(http://tetk.seesaa.net/article/140811153.html)で油面よりパイプを高くしましたが、溢れ出ました。金属製ウィックだとダイレクトに燃料を熱するので、タンク内で燃料が沸騰して溢れ出す。
キモは如何にしてタンク内温度を下げるかにあると思いますよ。金属筐体だと熱が伝わりやすいんで、海外の作例だとガラス瓶(ジャムの瓶)なんかでやってるケースが多いのかなと思います。
JBウェルドの耐熱限界未満かの確認方法は、300℃弱が融解点のハンダをパイプに押し当ててみると良いですよ。
はんだの件 目からうろこです。300℃融点のはんだは手持ちがありませんが、それより低い電子回路用で近々に試してみます。
当方の試験では油面よりパイプを高くした場合、溢れ出ることはなく、以下の動画の通り油面がパイプより下になった時点で、止まっています。
https://www.youtube.com/watch?v=_Vf4No5lSis
(油面の位置は 噴出している時間とその後の燃焼時間から推測しています。)
不思議ですが、カーボンや麻の場合は最後まで噴出していました。
いましばらく試行してみたいと思いますが、ジェットコイルの欠陥とは この噴出し現象のことと考えてよいでしょうか?
実用時のことを考えてみると、風防で周りを覆って熱をこもらせ、かつ、クッカーからの輻射熱(クッカーの直径も関係する)もストーブの筐体は受けていますよね。受け具合は気温にも影響されます。結果としてタンク内の燃料が沸騰して内圧も上がります。ウィックで吸い上げた分にプラスしてタンク内で気化したガスもジェット穴へ向かうことになるんです。このような外的要因があったとしても安定して運転することができるか? 同時に暴走時にも耐熱温度を守れるか?
ってなことが懸念事項でしょうね。
これらの特性(特長ではない)を理解した上で自作品を楽しむのはもちろんアリで素晴らしいことだし、ぜひ経験してもらいたいと思ってます。でもそれを他人へ売るのは別ですよね? 無責任だと思うんですよ。twitterなどでのコメントはこういう意図からです。
私はFREELIGHTのBLAST BURNERの開発に携わりました。その過程で市販の接着剤は耐熱1500℃くらいのものまで片っ端から試したんですよ。結局強度と耐熱を同時に満たすものはありませんでした。FREELIGHTでは接着剤メーカーに依頼して専用接着剤を使用した上で、厳格な使用規定を遵守できる人だけに販売しています。
ただ最大の欠陥とされる耐久性の無さについて、教わったように糸半田で検証してみたところ、以下の動画どおり融けていません。つまり、火力を抑えれば、耐熱温度を超えることは無いと考えられないでしょか?もちろんあらゆる環境で試験した訳ではありませんが。
https://youtu.be/jXrJCqz_PCE
暴走時の対策は改めて考えてみます。
あの火力設定で、風防による温熱効果とクッカーからの輻射熱も無く、多分このケースでは放熱器として作用しそうな金属板を敷いた環境で、その個体は大丈夫だった・・・とは言えるかも。(下の金属皿はクッカーがある場合は逆に反射板として作用するかもですよ)
ただしハンダもフラックス(ヤニ)の有無で溶ける場合と溶けなかった時があったこと、火元に近いところで溶かし始めて溶かしながら接合部へ向かってスライドさせていくと溶け続けたりしたこと、クッカーの直径を大きくしていくとストーブ温度も比例して上昇することもお伝えしておきます。
私の経験上、JBウェルドの耐熱300℃を超えることがないとは言いません。
自分で作って自分で使う分には暴走して壊れて隙間から噴出しようが、また作って楽しめば良いと思いますよ。耐久限界を超えてもまた作り直す楽しみがあるし、それこそDIYの醍醐味ですよね。
まず高い倫理感に敬服です。
ただ、経験や実績は物を判断する上で大切だと思いますが
発信力や影響力のある方が実物未確認のままで評価されるのは疑問です。
そこで、ひとつ提案です。今私の手元にある動画に掲載したものをお送りしたいと思いますがいかがですか?
私としては造詣が深い方に 実物確認の上で一筆酷評をいただければそれで充分です。
たいしたものではないので、確認後は返却の必要はありません。
潰したり破棄したりあるいは解体してウィックを確認する等 自由にしていただいて結構です。
(ゴミを送るつもりはありませんのでそこの判断はお任せします。)
ブラストバーナーは高額なので手が出ず、どのようなものか知りませんが魅力的な高性能なものだと思います。
しかし、アルコールバーナーは、性能だけでなく手間や音 炎を見つめるだけと云う楽しみ方もありますね。
噴出しの問題についてはオーバーフロー弁等、何か方法を考えてみたいと思います。
誤解は無いと思いますが、純粋に技術的な質疑ですので、以上よろしくお願いします。
実物未確認ですが、タンクの大きさと説明通りの火力なら耐久性は?かな。
大事な問題点も明示されていないので、確信犯的な出品かもしれません。
ただ アクセス(需要)が多くて、結構な額なので一旦覚えたら、事故が起きるまでは止めれないでしょう。
同一視されて巻き込まれるのは嫌なので、以後の出品は無しにします。
色々と書きましたが、もし何かありましたら、最初の質疑に記載したメールアドレスに連絡ください。
また、当方出品の写真をツイッター等で使用される場合は一報いただければと思います。
これで質疑は終わらせていただきます。ありがとうございました。
また耐久性に関しては三桁回数以上の高負荷テストが必要で、そんな時間もありません。
販売していたのですか? それは知りませんが止められるのは賢明と思います。DIYで楽しむ分には、不具合が起きたら再度対策を考えて作り直せば面白みも継続するでしょう。どうぞ自作を楽しんでください。