今週は車が修理中で不在のため、自転車で河口までツーリング。

そう言えばBlogでSTORCKを詳しく書いたこと無かったですね。

極々一部のマニアじゃないと知らないだろうし、さらに買う人なんて稀有だと思います。MTB黎明期のKLEINを知る年代の人が、大衆車となってしまった現代のKLEINの代わりに選ぶことがあるかどうかというブランドじゃないでしょうか。
STORCKというブランドは、昔ドイツでKLEINの代理店をやっていたSTORCKさんが興しました。往年の、つまりTREK傘下に入る前のKLEIN(オールドクラインと呼んで区別される)のフィロソフィを現代に継承していると言われています。ゲーリークラインに傾倒して熱狂的ユーザーでもあったSTORCKさんが、KLEINがTREKに買収された影響で扱えなくなってしまったことに反発して、それならKLEINを超えるバイクを作ってやると言ったとか言わなかったとか・・・という話が実しやかに伝えられています。そんな気概のある所が気に入るなら良い選択肢になると思います。

ブランドの出発点でKLEINをターゲットにしていたので、フレームのデザインは当時のKLEINにとてもよく似ています(最近のKLEINとSTORCKを知りません)。
ヘッド周りやトップチューブとシートチューブが交わる辺りは、アルミパイプを溶接した上から蝋付けを施して綺麗に溶接痕が消されています。値段の高いフレームは使われている素材が違うだけでなく、たとえ蝋付けされていなくても溶接痕が細かくて綺麗なんですよね。安物フレームだと"ダマ"みたいになってる溶接箇所があったり、溶接痕の波紋が大きかったりするので、今度自転車屋に行くことがあったら注意して見てください。
リアエンドの形状も往年のKLEINを踏襲しています。後輪をはめる時、一般的なリアエンド形状だと、後輪を置いて上からフレームのリアエンドを落とし込むような作業になります。STORCKでは、後輪を押さえてフレームを前方に押し出すような感じで外します。形状的には漕いだときのトルクのかかり方がSTORCK方式の方が良いなんてセールストークで聞いた覚えもありますが、レーサーじゃないんで良し悪しはわかりません。素人作業的に言えば、外すの簡単はめるの大変、という感想を持っています。
10年も経つので新車時の輝きが薄れてしまいましたが、パウダーコーティングによる美しい塗装がSTORCKの特徴でもありました。自分はシックでシンプルなバイクにしたかったのでブラック一色を選んでますが、往年のKLEINと同じように見る角度によって色が変わって見えるカラーリングも用意されていました。

まだまだ「アルミ=キンキンに硬いフレーム」から抜け切っていない時代のフレームなので、乗った印象は正直硬くて長時間のシッティングでは痛み/痺れが発生しやすいと思います。レーパン、サドルとシートポストである程度の対策をした方が良いかもしれません。
その代わり剛性が非常に高くて踏んだら踏んだなりに良く進むフレームです。オンロードでもオフロードでも、ダウンヒルコースでさえ、フレームが撚れる印象を今まで感じたこともありません。
こんなアルミの"キンキン"軽量フレームなのに、リア周りが跳ねる印象が薄いのも大きな特長だと思います。不整路やギャップの突き上げ感はもちろんありますが、なんとなく角が取れているように感じるのです。重量級のスラローム車やダージャン車ならハッキリ判る、フレームがショックを吸収してるゾという感じが、STORCKにもあると言えば良いでしょうか。恐らく太くて特徴的な3次元的形状のチェーンステーが寄与しているのではないかと思います。この太さがXC車らしからぬ"どっしり感"を演出してるんじゃないでしょうか。

さすがにREBEL TEAMはとっくに廃盤ですが、モデルチェンジが少なくて買ったフレームが長い間"色褪せない"こともいいですね。TREKやCanndaleのような巨大メーカーは毎年(年2回とか)モデルチェンジを繰り返しますが、売らんがためのモデルチェンジに見えてしまいます。クソ高いフレームでも賞味期間が長ければ元を取りやすいですね。